9/17(日)に開催いたしました「茂山狂言会 秋」、
ご来場のお客様は、台風の迫る中ありがとうございました。
当日の舞台写真が届きましたので、少し公開いたします。
ご来場頂いた方は、その日の舞台を思い出して頂き、
ご来場頂けなかった方は、雰囲気をお楽しみ頂ければ嬉しいです。
■「萩大名」大名・千作、太郎冠者・逸平、庭の亭主・茂
千作の愛敬満載で憎めない大名と、しっかり者の逸平太郎冠者で、場内爆笑いただきました!
↑萩の花咲く庭を訪ねる大名ですが、風流の素養の無い大名は庭の亭主にチンプンカンプンなやり取りをします。
太郎冠者はハラハラドキドキ!
↑太郎冠者からの合図をもらい、和歌をカンニングしながら詠みますが、
またも突拍子もないことを言うものだから、太郎冠者は必死にフォロー。
■「察化」太郎冠者・あきら、主人・宗彦、察化・千三郎
粗忽者の太郎冠者の取り違え失敗狂言。…ですが、裏表の無い性格(?)で、こちらも憎めない太郎冠者です。
↑太郎冠者が主人の伯父を都に探しに行くも、すっぱ(詐欺師)の察化に「自分が伯父だ」とだまされて連れて帰り、主人に「ほ〜ら、伯父様を連れて帰ってきましたよ」と自信満々。この後、主人に叱られます。
↑穏便にもてなして帰ってもらおうと、接待を任された太郎冠者ですが、やはり失態の連続。
この後は、主人を交えて察化をもてなすため、主人から「自分の真似をせよ」と言われ、その通りにしますが、口真似をしすぎて混乱を招きます。この部分は狂言「口真似」と同じ趣向となっています。
■「若市」老僧・七五三、若市・千五郎、所の人・千三郎、立衆・宗彦 童司 丸石 井口 鈴木
今回のメイン、茂山狂言会にて33年ぶりに上演の稀曲です。
立衆もので人数も多く、華やかな舞台です。
↑若市が菊の花を持って歩いていると…
↑老僧が取り上げてメチャクチャに!!
↑しかも、若市を打擲します。
↑仲間の尼僧を引き連れて仕返しに来る若市!
↑結局、老僧はやりこめられ…
↑「えいえいおー!」と勝ちどきを上げる尼僧たちなのでした。
別の狂言で「髭櫓」というのがあり、仕返しに来るあとは同じ趣向です。
聖人であるはずの僧達が争い合うところが狂言らしいところです。
…以上、2時間の公演をザッとご紹介致しました。
これからのシーズン、狂言会も各地で開催されます。
皆さまのご来場をお待ち申し上げております。
‥‥ 茂山狂言会事務局 ‥‥