太刀奪(たちうばい)

北野神社へ参詣に出かけた主人と太郎冠者は、よい太刀を持った男を見つけ、その男の太刀を奪おうと計画します。太郎冠者は、市の店々を見ている男の太刀に手をかけますが、
逆に脅され、主人から預かった刀を奪われてしまいます。

主人と太郎冠者は刀を取り戻すために男を待ち伏せしていると、男が通りかかり主人が後ろから捕まえます。主人が太郎冠者に縄をもって男を縛れと命じると、太郎冠者は悠々と縄を綯いはじめます。縄が綯えると、男に縄をかけようしますが・・・
「泥棒をみて縄を綯う」という諺を舞台化した狂言です。男が捕まってからの三人三様の動きが笑いを誘います。