五世 茂山 千作(しげやま せんさく)

isengoro
本名:茂山 正義(しげやま まさよし)
1945年7月6日生まれ
四世千作の長男

4歳の時 狂言「以呂波」のシテにて初舞台、20歳で「釣狐」を披らく。
1976年、自分達の勉強の場であると同時に、狂言界の活性化をめざし、新しい世代の観客の掘り起こしをねらった「花形狂言会」を発足。弟 眞吾、従兄弟 あきら、弟 千三郎(1980年入会)と共に主宰する。古典狂言のほか、「木竜うるし」(木下順二作)、SF狂言「狐と宇宙人」(小松左京作)、「死神」(帆足正規作)、千年振りの復曲「袈裟求」(織田正吉作)をはじめとする数々の新作狂言に取り組む。東京国立能楽堂での復曲「麻生」では、父・四世 千作(当時 千五郎)と共演、舞台上で髪を結う珍しい演技をみせた。ヨーロッパ・アメリカ・東南アジア等海外公演にも多数参加。
ダイナミックでユーモラス、且つ繊細という深みのある芸には定評がある。
古稀を過ぎてなお、茂山家の主軸として数々の舞台をふんでいる。また、2005年の還暦記念公演では、秘曲『釣狐』を全国で上演し喝采を得た。
2008年『文化庁芸術祭賞大賞』受賞、
2016年『旭日双光章』受章 五世茂山千作を襲名

趣味:野球観戦・ショッピング
好きな物:阪神タイガース・アップルパイ
好きな言葉:My Way
好きな狂言:『唐相撲』『釣狐』『鎌腹』『柑子』『以呂波』

<千五郎家楽屋話>(聞き手・西村彰朗)
家督を長男正邦に譲って、隠居名の五世千作を襲名。「じいっと耳を澄ましていたら、かあすかに聞こえてきます。ええ音色でっせ」。最近、自宅の庭に水琴窟を作り、サウンド・スケープの楽しみができた。
暇を見ては教室に通い、鎧作りも始める。いつか武者行列にも参加したいとか。「思いついたら、すぐやりとうなるタチで」
まるで昔の隠居さんみたいに聞こえるが、現実は趣味の世界にばかりひたっていられない。新千五郎とふたりの襲名披露では秘曲『庵梅』を披く。目標は上品に舞うこと。襲名前夜、以前にけがをした両足を気づかいつつ「正座の稽古もしてますねん。40分間は座りっ放しになるので」と話していた。
伝統芸の継承は「たすきをつなぐ駅伝と同じ」といい、祖父や父に続く区間賞をも視野に入れる。周りを圧する大名や果報者の声の張りも健在だ。孫たちの指導もあり、千五郎家のなかでの存在感はますます重みを増す。

<落語作家・小佐田定雄評>
茂山家十三世当主として、古典では圧倒的な存在感で古格をしっかりと護ります。その一方で、新作では自由奔放な軽妙な演技で同じ舞台に立っている他の出演者までも笑いの渦に巻き込む要注意人物になります。でも、どんなぶっとんだ演技をしていても、まさに「狂言」以外のなにものでもないのはさすがです。
熱烈な阪神タイガースのファンで、タイガース・グッスのコレクターとしてもなかなかのものです。そして、自宅の屋上にはシーズン中、虎の球団旗がへんぽんと翻っています。
謡で鍛えあげた朗々とした美声はカラオケにも生かされ「出町のジュリー」の名をほしいままにしています。その裏の晴れ姿はSOJAのパーティなどでご覧ください。
そんなスーパースターも、六人のお孫さんたちに囲まれると、甘い甘い「じいじ」に変身してしまいます。

1945年 7月6日十二世茂山千五郎の長男として生まれる
1949年 「以呂波」のシテで初舞台
1961年 「三番三」披く
1966年 「釣狐」披く
1973年 フランス・イギリス・ドイツ公演参加
1975年 「花子」披く(於 三世千作傘賀狂言会)
野村家狂言一行とカナダ・北、南アメリカ公演参加
1976年 花形狂言会発足
1980年 「狸腹鼓」披く(於 花形狂言会)
1986年 昭和60年度『京都市芸術新人賞』受賞
日本能楽会入会
重要無形文化財保持者総合認定
1990年 国際交流基金より東南アジアへ茂山狂言団として公演参加
1994年 十三世 茂山 千五郎 襲名
1995年 国立歌舞伎養成部 講師就任
その他ヨーロッパ各地・ロシア・スペイン等数々の海外公演参加
2001年 お米とお豆腐を発足
2004年 平成15年度『京都府文化賞功労賞』受賞
2005年 自身の還暦記念公演に於て秘曲『釣狐』を全国にて上演
2008年 平成20年度『京都市文化功労者』受賞
平成20年度『文化庁芸術祭賞大賞』受賞
2016年 『旭日双光章』受章
五世 茂山 千作 襲名